「通信の王者」NTT株、今何が起きているのか?チャートの急落から未来の光技術まで全部まるっと解説!


「通信の王者」NTT株、今何が起きているのか?チャートの急落から未来の光技術まで全部まるっと解説!

NTT(9432)が5月8日を境に153円台から148円台へと急落しているのが一目でわかります。いったい何が起きたのでしょうか?実はこれ、決算発表と密接に関係しています。じっくり見ていきましょう。


まず、あのチャートの「崖崩れ」の正体

NTTは2026年5月8日に2025年度の決算結果と2026年度の業績予想を発表しました。過去最高の営業収益を達成した一方で、利益率の圧迫と利益見通しの低下という複雑な状況が明らかになり、株価は0.4%下落して150.8円で引けました。 

つまり、「史上最高売上なのに株価が下がった」という、一見不思議な現象が起きたわけです。これは投資家が「今期の結果」より「来期の利益が減る」ことを嫌気したためです。


決算の中身を解剖する

2025年度の連結営業収益は14兆4,091億円で、前年比5.1%増加しました。EBITDAは5.7%増、営業利益は3.4%増、株主帰属利益は3.7%増となり、主要指標はすべて改善しています。 

数字だけ見れば「絶好調」です。ではなぜ株価が下がったのか?

グローバルソリューション事業が最も好調で、収益成長3,659億円、営業利益成長1,643億円に貢献しました。一方、統合ICT事業(国内法人向け)では収益は2,450億円増えたものの、営業利益は逆に785億円も減少しています。 

海外は絶好調、でも国内は人件費上昇や競争激化で利益が削られているという「二極化」が鮮明になりました。


株主への還元姿勢は継続中

悪いニュースだけではありません。NTTは2026年度の配当予想として1株当たり5.4円を発表しており、これは16期連続の増配となります。また、2,000億円を上限とする自社株買いプログラムも取締役会が承認しました。 

自社株買いは14億株・2,000億円を上限とし、割合は約1.72%と発表されました。決算と同時の株主還元策の提示で、需給面の材料が重なった形です。 

長期保有派の個人投資家にとっては、引き続き「もらいながら待てる株」という性格は変わっていません。


NTTの「未来への切り札」IOWN(アイオン)とは?

NTT株を語る上で避けて通れないのが、次世代通信技術「IOWN」です。

IOWNは、従来の電気信号ではなく光信号を用いることで、超低遅延・大容量・低消費電力の通信を実現する次世代通信インフラ技術です。 

NTTが開発した「光電融合チップ」は、従来の電気信号を光信号に置き換えることで、消費電力を大幅(100分の1)に抑える画期的な技術とされています。2026年第4四半期には、光電融合デバイスの商用サンプル提供が始まる予定です。 

世界中のデータセンターがAI需要による電力不足に悩む今、この技術の重要性は増すばかりです。

NTTは4月27日、データセンター容量を3倍に拡張すると報じられており、AI需要を見据えた投資計画の具体化が中期材料として注目されています。 


有利子負債の増加というリスク

ただし、注意すべき点もあります。2025年度末の有利子負債のEBITDA比率(金融事業除く)は4.2倍となっており、NTTは2030年度までにこの比率を約3.5倍に引き下げることを中期目標に設定しています。 

NTTデータやドコモの完全子会社化などを進めた結果、借り入れが膨らんでいる状況です。これが「利益は出ているのに来期は減益予想」という原因の一つになっています。


アナリストはどう見ている?

証券アナリストの平均目標株価は約178〜184円で、コンセンサスは「買い」が多数。14人のアナリストのうち7人が「強気買い」、2人が「買い」、5人が「中立」となっています(2026年2月時点)。 

2026年4月時点の株価(150円〜160円近辺)は、将来のIOWNやAI事業の成功をほとんど織り込んでいない「割安放置」の状態にあるとの見方も出ています。 


まとめ:NTT株のいまを一言で言うと

「今は稼ぎながら、未来への巨額投資中」という段階です。配当は16期連続で増配が続き、高配当株としての安定感は健在。一方でIOWN・AIデータセンター・金融サービスといった次世代ビジネスが実際に収益化するかどうかが、2030年に向けた株価の分かれ目になりそうです。

あなたのスクショの「5/8の急落」は決算ショックによるもので、パニック売りの側面も強かったと言えます。夜間PTSで+0.47%と少し戻しているのも、その証かもしれませんね。投資判断はくれぐれもご自身で!​​​​​​​​​​​​​​​​

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