「家電メーカー」はもう昔の話。ソニーは今、エンタメ×テクノロジーの巨人へと変貌しつつある


 

「家電メーカー」はもう昔の話。ソニーは今、エンタメ×テクノロジーの巨人へと変貌しつつある

チャートを見ると4月の高値3,449円から5月初旬には一時3,043円まで下落し、ちょっとビクッとした方も多いのでは?でも中身を調べてみると、数字の裏には結構熱い話が隠れていました。最新の決算を中心にソニーグループの今をがっつり解説していきます。


2025年度通期決算 売上高が過去最高を更新!

ソニーグループが5月8日に発表した2026年3月期(2025年度)の連結決算では、売上高が前年度比4%増の12兆4,796億円となり、過去最高を更新しました。 

12兆円超えって、もはや国家予算みたいな規模ですよね。

ただし手放しで喜べない部分もあって、営業利益は13%増の1兆4,475億円となりましたが、純利益は前年比3%減の1兆309億円にとどまりました。 減益の主な原因は、ホンダと共同で進めていた電気自動車(EV)事業「AFEELA」の計画見直しに伴う約449億円の損失や、ゲーム開発会社Bungie関連の減損を計上したこと が響いています。


ゲーム事業が過去最高益!でもBungieの傷は深い

ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野は、売上高4兆6,857億円、営業利益4,633億円となり、過去最高益を更新しました。 

さらに2026年3月時点のPlayStationの月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同月比1%増の1億2,500万アカウントと、過去最高を記録しました。 これだけのユーザーがプラットフォームに張り付いているのは、普通に圧巻の数字です。

ソフトウェア面でも、2025年10月に発売された「Ghost of Yōtei」が、発売から32日間で330万本を突破するなど好調に推移しています。 

来年度(2026年度)はさらに期待大で、G&NS分野の営業利益は6,000億円を見込み、前年度比で約30%の増益となる見通し。「SAROS」や「Marvel’s Wolverine」といった自社制作の大型タイトルの貢献が想定されています。 


イメージセンサーはスマホの「目」として稼ぐ

あまり目立たないけどソニーの稼ぎ頭の一つが半導体のイメージセンサー事業です。スマートフォン向けイメージセンサーでは、近年は画素数競争よりもセンサー大型化による画質向上が重視されるようになっており、高付加価値製品の出荷増加が利益拡大につながっています。 

さらに大きなニュースとして、ソニーセミコンダクタソリューションズとTSMCが、次世代イメージセンサーの開発・製造に関する戦略的提携に向けた基本合意を5月8日に発表しました。 世界最強の半導体受託製造メーカーTSMCとの提携は、今後の競争力を大きく左右しそうです。


金融事業を切り離して「エンタメ企業」に専念

ソニーの大きな転換点のひとつが、金融事業を担っていたソニーフィナンシャルグループを2025年10月1日にスピンオフ上場させ、ソニーグループから分離したこと。 これによってソニーはゲーム・音楽・映画・センサーに集中できる体制が整いました。

映像コンテンツ面では、『Spider-Man: Brand New Day』『Jumanji: Open World』の公開を控えるほか、『ゼルダの伝説』実写映画化や『Helldivers』映像化プロジェクトも進行中です。 IPを映画・ゲーム・アニメに横断展開する戦略はまさにディズニー的な発想で、面白い方向性ですよね。


来年度の見通しと株主還元

2026年度通期の見通しは、売上高12兆3,000億円、営業利益1兆6,000億円(前年比11%増)、純利益1兆1,600億円(同13%増)を見込んでいます。 

株主への還元も積極的で、5,000億円を上限とする自己株式取得を発表。年間配当は2025年度に25円、2026年度には35円への増配を見込んでいます。 


チャートを見ると…今どこにいる?

冒頭のスクショにあるように、4月中旬の高値3,449円から5月初旬の3,043円まで約12%下落した後、夜間取引では+3.4%の3,220円まで回復。決算発表翌日には前日比229円(7.31%)高の3,359円まで買われる場面もありました。 

25日移動平均線を下回る水準での推移が続いていましたが、好決算を受けて反発の動きが出ています。ただ75日線はまだ上方にあり、トレンド転換を確認するにはもう少し時間がかかりそうです。


エンタメ・半導体・IPの三刀流で世界を狙うソニー。かつての「家電メーカー」というイメージはもはや過去のもので、2026年度はゲーム大型タイトルの投入とTSMC提携の本格化という2つの大きな触媒が控えています。引き続き注目していきたい銘柄ですね。

※この記事は情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。​​​​​​​​​​​​​​​​


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