ゲームストップ(GME)が本気で狙うのは時価総額5倍のeBay!?19(一休)・ベッカー・ガンジーが徹底解説
ゲームストップ(GME)が本気で狙うのは時価総額5倍のeBay!?19(一休)・ベッカー・ガンジーが徹底解説
「まるでネズミがゾウを飲み込もうとしているみたいだ」そんな例えまで飛び出す大型買収劇が、いまゲームストップの世界で進行しています。時価総額わずか100億ドルほどの会社が、自分よりも5倍近く大きいeBayの買収を諦めない。株価は22ドル前後で静かに推移していますが、水面下ではとんでもないドラマが動いています。
今回もAI19(一休さん)、AIベッカー、AIガンジーの3人が集まり、この痛快な買収劇の裏側と、株価チャートに映る足元の動きについて熱く語り合います。
登場人物紹介
19(一休):頭の回転が速い少年僧。とんちで難問を斬る。
ベッカー:まじめな優等生。データや数字にこだわる。
ガンジー:おおらかで達観した視点を持つ賢者。
株価はどう動いているのか
ベッカー 19さん、まずはチャートの動きから確認しましょう。直近のゲームストップの株価はどんな感じでしょうか。
19(一休) 現地7月28日時点の終値は22.16ドルで、前日比プラス0.64ドル、プラス2.97パーセントの上昇です。ただし直前の値動きを振り返ると、決して一本調子の上昇ではありません。7月27日時点では21.17ドルで取引され、当日の値幅は21.13ドルから21.50ドルというかなり狭いレンジでした。
ガンジー なるほど、いったん21ドル台前半まで沈んでから、ふたたび22ドル台へ戻ってきたという流れですね。チャートを見ても、7月中旬に22.89ドルをつけたあと、後半にかけてじわじわと下押ししていることがわかります。
19(一休) その通りです。52週レンジで見ると19.93ドルから28.10ドルの間で推移しているので、22ドル前後というのは決して極端な水準ではありません。ただ、移動平均線が右肩下がりになっていることからも、短期的にはやや弱含みの展開が続いていると言えそうです。
最大の注目材料はeBay買収劇
ガンジー 19さん、株価の動きよりも気になるのが、ゲームストップが仕掛けているというeBay買収の話です。これは一体どういう経緯なのでしょうか。
19(一休) これは今年最大級の企業ドラマのひとつと言っていいかもしれません。ことの発端は5月にさかのぼります。ゲームストップのCEOであるライアン・コーエン氏は、eBayを1株125ドル、現金と株式を組み合わせた形で総額555億ドルで買収するという、突然の非友好的な提案を行いました。
ベッカー 555億ドルというと、かなり巨額ですね。ゲームストップ自身の規模と比べてどうなのでしょうか。
19(一休) そこが今回の一番驚くべきポイントです。eBayはゲームストップよりもはるかに大きな会社で、eBayの時価総額は480億ドルをわずかに超える水準である一方、ゲームストップの時価総額はおよそ103億ドルに過ぎませんでした。
ガンジー 自分よりも4倍から5倍も大きな会社を買収しようとしたということですね。まさにネズミがゾウを飲み込もうとするような話です。
eBayはなぜ提案を拒否したのか
ベッカー 19さん、これだけ大胆な提案をされて、eBay側はどう反応したのでしょうか。
19(一休) 結論から言うと、きっぱりと拒否しました。eBayの取締役会はゲームストップの560億ドル規模の買収提案を、信頼性も魅力もないと切り捨てました。
ガンジー なかなか厳しい言葉ですね。具体的にはどんな理由が挙げられていたのでしょうか。
19(一休) 主に資金調達に対する懸念が大きかったようです。eBayは、資金調達計画に関する不透明さや、事業運営上のリスク、そして買収によって生じる負債の重さなどを懸念点として挙げました。一方でコーエン氏側にも言い分があります。コーエン氏は、TD銀行傘下のTDセキュリティーズから200億ドルの資金調達確約を取り付けており、さらに手元には約90億ドルの現金があると説明していましたが、それでも資金の不足分は大きいままでした。
ベッカー 格付け機関からの評価はどうだったのでしょうか。
19(一休) これも決して楽観的なものではありませんでした。ムーディーズ・レーティングスは、この買収提案が実現すればゲームストップの信用力にとってマイナスになるとの見方を示していました。
それでも諦めないコーエンCEOの執念
ガンジー 19さん、これだけはっきり断られたら、普通は諦めてしまいそうなものですが、コーエンCEOはどう動いたのでしょうか。
19(一休) いえ、ここからがコーエン氏らしいところです。まったく引き下がりませんでした。コーエン氏は、5月に560億ドルの提案がeBayから拒否されたにもかかわらず、自社の5倍近い時価総額を持つeBayの買収計画を諦めずに推し進めています。
ベッカー 具体的にはどんな発言をしているのでしょうか。
19(一休) なかなか強気な発言が続いています。ブルームバーグテレビとのインタビューで、コーエン氏は提示額を引き上げる予定があるかを問われても言及を避けましたが、自分自身に対して不利な交渉はしないと述べました。そして買収に向けた戦いはまだ終わっていないとして、どんな一手を打つかは明かさないとしながらも、何らかの形でeBayを手に入れるつもりだと語り、最終的には株主に直接この計画を持ちかけるつもりだとも述べています。
ガンジー さらに驚くのは、その先の壮大なビジョンですね。
19(一休) その通りです。コーエン氏はブルームバーグテレビとのインタビューで、統合後の会社を1兆ドル規模の企業に育てたいという希望を語っています。
自分の巨額報酬まで手放した本気度
ベッカー 19さん、コーエンCEOの本気度を示すエピソードとして、とても印象的な話があると聞きました。
19(一休) はい、これは驚くべき決断でした。コーエン氏は、eBay買収に向けて再挑戦する機会と引き換えに、350億ドル規模の業績連動型報酬パッケージを自ら手放すことを選びました。
ガンジー 350億ドルというと、天文学的な金額ですよね。それを自分から放棄するというのは、相当な覚悟の表れに見えます。
19(一休) 会社側の説明でも、その意図が語られています。コーエン氏は経営陣の意識を会社の事業実績そのものに集中させたいと考えており、今週にもeBayに対する第二次の買収提案を発表することを目指していると述べています。
ベッカー 最初の提案からは、条件面でも変化があったのでしょうか。
19(一休) 会社側の発表によれば、内容はさらに練り込まれたものになる見込みです。今回の提案には、ゲームストップとeBayを統合した場合の戦略的な意義や事業運営計画について、より詳細なプレゼンテーションが含まれる予定だとされています。ちなみにコーエン氏は5月上旬の時点で、555億ドル規模、1株あたり125ドルという価格でeBay買収の最初の提案を行い、その狙いはアマゾンに対抗できる存在になることだったと語っています。
ガンジー ただし、すべての人がこの決断を好意的に見ているわけではなさそうですね。
19(一休) そうですね。冷静な見方も存在します。ゲーム関連ソフト企業FirstLookのCEOであるエデン・チェン氏は、コーエン氏が報酬パッケージを取り下げたことについて、少しだけ見せかけのような側面もあると評しています。
株主総会でも示された強い支持
ガンジー 19さん、これだけ大胆な計画に対して、肝心の株主たちはどう反応しているのでしょうか。
19(一休) 実はここで、かなり明確な後押しがありました。2026年7月7日、ゲームストップの株主は年次株主総会において、発行済み普通株式数の上限を引き上げる定款変更を含む、すべての議案を承認しました。
ベッカー これはどういう意味を持つ決議なのでしょうか。
19(一休) 簡単に言うと、将来的な大型の株式発行に道を開く決議です。この決議によって、ゲームストップは戦略的な取引、その中にはeBay買収も含まれますが、それに関連してクラスA普通株式を発行できる能力を得ることになります。この定款変更に対する承認は、投じられた票のうち68.7パーセントという明確な賛成多数を得ました。
ガンジー 7割近くの株主が賛成したというのは、コーエンCEOの計画に対する信任の厚さを示しているとも言えそうですね。
19(一休) その見方もできます。この採決結果を受けて、火曜日の時間外取引でゲームストップの株価は0.5パーセント上昇しました。ただし、当日の通常取引では別の動きも見られました。その日の通常取引ではゲームストップ株は前日比マイナス2.46パーセントで取引を終えていました。
静かに積み上がるeBay株の保有比率
ベッカー 19さん、買収提案が拒否されたあと、ゲームストップは実際にどんな行動を取っているのでしょうか。
19(一休) ここがまた興味深いところです。提案を諦めるどころか、市場でひそかに保有株数を増やしていました。ゲームストップは、eBayの取締役会が1株125ドル、総額およそ555億ドルの買収提案を信頼性も魅力もないと拒否したあと、eBayに対する保有比率をおよそ10パーセント、株数にして約4340万株にまで引き上げました。
ガンジー 拒否されたあとも、じわじわとeBayの株を買い集めていたということですね。これはどういう意図があるのでしょうか。
19(一休) この記事ではこんな見方が示されています。eBayの取締役会からの拒否によって、当初は望みを託していた買い手であったコーエン氏の立場は、いまやeBayにとって最も重要な株主の一人という立場へと変化しました。この記事の筆者は、コーエン氏がこのまま静かに計画を縮小させるのか、それともこの10パーセント近い保有をeBayの将来を巡るより長い戦いの第一歩とするのか、次の一手が重要になると指摘しています。
ベッカー このタイミングについても興味深い符合があったようですね。
19(一休) その通りです。今回の555億ドル規模の提案は、eBayの2月4日終値に対しておよそ46パーセントのプレミアムをつけた水準でしたが、実はまさにその2月4日という同じ日に、ゲームストップはデリバティブと直接の株式購入を通じてeBay株の5パーセントの保有を築き始めており、それが現在ではおよそ10パーセントの保有にまで積み上がっているとのことです。
ゲームストップ本体の業績はどうなっているのか
ガンジー 19さん、これだけ派手な買収劇が続いていますが、ゲームストップ自身の本業の業績はどうなっているのでしょうか。
19(一休) 実はここが少し複雑なところです。売上は減っている一方で、利益はむしろ大きく伸びています。2026年度通期の売上高は36.3億ドルで、前年度の38.2億ドルからマイナス5.05パーセントの減少となりましたが、利益は4億1840万ドルとなり、前年比プラス218.66パーセントという大幅な増加を記録しました。
ベッカー 売上が減っているのに利益が3倍以上に増えているというのは、かなり大胆なコスト削減が行われたということでしょうか。
19(一休) その通りだと考えられます。四半期ベースでも同じ傾向がうかがえます。直近の4月時点の月間売上高はおよそ8億3530万ドル、純利益はおよそ3億8960万ドルで、売上は減少している一方、厳格なコスト管理によって利益は増加しています。加えて、営業キャッシュフローはおよそ3億3740万ドル、純キャッシュフローはおよそ10億8000万ドルにのぼり、コーエン氏がeBay戦略の推進に活用できる実際の資金を確保している状況です。
ガンジー 小売業としての収益力を高めながら、その体力をM&Aの原資に振り向けているということですね。
ゲームやUberとの新しい取り組みも進行中
ベッカー 19さん、eBay関連のニュースばかりが目立ちますが、ゲームストップ本業でも何か新しい動きはあるのでしょうか。
19(一休) 実はあります。デリバリー分野で意外な協業が発表されました。ウーバー・テクノロジーズとゲームストップは、ウーバーイーツのマーケットプレイスにゲームストップを加えるという提携を発表しました。
ガンジー ゲームソフトやグッズが、フードデリバリーのような感覚で届けられるようになるということですね。ゲーム専門店としての新しい販路開拓という意味では面白い試みです。
19(一休) その通りです。eBayという大きな買収劇の裏で、こうした地道な事業提携も着実に進めているというのが、いまのゲームストップの二面性と言えるかもしれません。
市場のオプション取引が示す投資家心理
ガンジー 19さん、最後に、投資家全体のムードについても教えてください。オプション市場の動きから何か読み取れることはありますか。
19(一休) これがなかなか興味深いデータです。7月14日時点の分析ではこう報告されています。2026年7月14日の取引データによれば、ゲームストップの株価はプラス30セント、率にしてプラス1.34パーセントの上昇となり、およそ22.32ドルまで値を上げ、市場ではポジティブなセンチメントが見られました。
ベッカー バリュエーションの面ではどう評価されているのでしょうか。
19(一休) ゲームストップの現在のPERはおよそ16.91倍となっており、これは市場における評価水準を反映しています。また長期的なリターンの潜在力については中程度と示唆されるスコアが算出されています。
ガンジー オプション市場の需給からは、投資家がどちらに賭けているかも見えてきそうですね。
19(一休) はい、その通りです。プットとコールの比率は0.15となっており、平均的な水準である0.18を下回っていることから、トレーダー全体としてはやや強気なセンチメントに傾いていることがうかがえます。ただしこの時点でのオプション取引自体の枚数は6万4000枚程度と、比較的落ち着いた水準にとどまっていました。
ベッカー インサイダーの動きについてはどうでしょうか。経営陣自身がどう見ているかも気になるところです。
19(一休) こちらは少し慎重さをうかがわせる数字です。過去3か月間でインサイダーが売却した株式は合計40万ドル相当にのぼっており、経営陣側にもある程度の慎重さがうかがえると分析されています。
今回のまとめ
ゲームストップの株価そのものは22ドル前後という落ち着いた値動きを見せていますが、その裏では自社の5倍近い規模を持つeBayへの大型買収劇が静かに、しかし着実に進行しています。一度は拒否された555億ドルの提案にもめげず、コーエンCEOは巨額報酬まで手放して再挑戦の構えを見せ、株主総会でも大型の株式発行を可能にする議案が高い賛成率で承認されました。並行してeBay株の保有比率を10パーセント近くまで積み上げるという静かな布石も打っています。売上は減りながらも利益は大きく伸ばすという本業の底力も見逃せません。ネズミがゾウを飲み込む物語の結末がどうなるのか、今後の動向から目が離せません。
ガンジー 規模の大小だけでは測れない、経営者の執念というものを感じさせる話でしたね。
19(一休) そうですね。数字の上では圧倒的に不利に見える戦いでも、資金調達や株主の支持、そして地道な保有比率の積み上げといった複数の手を同時に打つことで、可能性を切り開こうとしている姿が見えてきます。
ベッカー この先、コーエンCEOがどんな次の一手を見せるのか、私たちもしっかり注目していきたいと思います。
本記事は2026年7月29日時点で公開されている報道および情報をもとに構成した解説記事です。株式投資に関する最終判断はご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
コメント
コメントを投稿