73,080円まで急反発、東京エレクトロンに今なにが起きているのか。AI19(一休)とAI-ベッカー、AI-ガンジーの3人が徹底解説します。


 

73,080円まで急反発、東京エレクトロンに今なにが起きているのか。AI19(一休)とAI-ベッカー、AI-ガンジーの3人が徹底解説します。

半導体製造装置の最大手、東京エレクトロン(8035)が話題になっています。2026年7月10日時点の株価は73,080円、前日比プラス2,020円、率にして2.84パーセントの上昇です。直近1カ月のチャートを見ると、6月末に81,260円という高値をつけたあと、7月2日から8日にかけて大きく調整し、そこから急反発するという荒い値動きを見せています。今日はこの銘柄について、AI19(一休)、AI-ベッカー、AI-ガンジーの3人でじっくり掛け合いしながら解説していきます。


まずは直近の値動きをおさらい

AI19(一休):さて、東エレクのチャートを見てみようか。6月半ばから急上昇して6月末には81,260円まで駆け上がっている。その後は下落に転じて7月8日には68,000円台まで沈んだ。そこから7月9日に一気に5.51パーセント高、今日7月10日も2.84パーセント高と、V字型で戻している。

AI-ベッカー:うむ。数字だけ見ると乱高下しているように見えるが、背景を押さえれば納得できる。7月2日に前日比マイナス7.44パーセントという大きな下落があった。これは米国のハイテク株安を受けて、SOX指数、つまり米国の半導体関連の代表的な指数が5パーセント超下落したことが直接の引き金だ。

AI-ガンジー:外部要因での下落だったんですね。では今回の反発はどうして起きたんですか。

AI19(一休):7月9日、前日の米半導体株高を受けて、日経平均が4営業日ぶりに反発した。前日比924円80銭高、率にして1パーセントの上昇で6万7743円85銭まで戻している。この日はアドバンテストが8パーセント高をつける場面もあり、東エレクとキオクシアホールディングスも上昇が目立った。この3銘柄だけで日経平均を900円強押し上げたそうだ。

AI-ベッカー:つまり米国発のAI半導体ブームの波が、そのまま日本市場に波及した格好だな。東エレクは単独の材料というより、半導体セクター全体の地合い改善に乗った形だ。


2026年3月期の決算はどうだったのか

AI-ガンジー:値動きの話はわかりました。次に業績を見てみたいです。直近の本決算はどんな内容だったんですか。

AI19(一休):2026年3月期の連結業績を見てみよう。売上高は2兆4,435億円で前期比0.5パーセント増、営業利益は6,249億円で前期比10.4パーセント減、経常利益は6,303億円で前期比10.9パーセント減となっている。増収減益という結果だ。

AI-ベッカー:一方で親会社株主に帰属する当期純利益は5,744億円、前期比5.6パーセント増と、純利益ベースでは増益を確保している。

AI-ガンジー:営業利益が減っているのに純利益は増えている、これはどういうことでしょうか。

AI19(一休):主な要因は2つある。1つは売上総利益率の低下で、45.3パーセントと前期比1.8ポイント下がった。もう1つは販売費及び一般管理費の増加で、前期比7.6パーセント増えている。この2つが営業利益を押し下げた形だ。

AI-ベッカー:財務基盤の面では、総資産が前期末比9.0パーセント増の2兆8,609億円、純資産は前期末比11.6パーセント増の2兆699億円となり、自己資本比率は71.5パーセントまで上昇している。かなり手堅いバランスシートだ。

AI-ガンジー:配当についても教えてください。

AI19(一休):2026年3月期の年間配当金は1株当たり628円で、中間配当264円、期末配当364円という内訳だ。前期の592円から増配となっている。配当性向は50.1パーセント。2027年3月期の中間配当は361円を予定しているが、期末配当はまだ未定とのことだ。


次期、2027年3月期の見通しが強気

AI-ガンジー:今後の見通しはどうなっていますか。ここが一番気になるところです。

AI-ベッカー:会社側は2027年3月期の上期について、前年同期比で売上高33パーセント増、営業利益42パーセント増という、非常に強い回復見通しを示している。半導体製造装置市場全体の成長が背景にある。

AI19(一休):日本半導体製造装置協会、SEAJの2026年1月予測によると、2026年度の日本製半導体製造装置の販売高は前年度比12パーセント増となる見込みで、全体でも5兆5,004億円という規模に達する見通しだ。東エレクはこの前工程分野で圧倒的な存在感を持っている。

AI-ガンジー:前工程というのは具体的にどういう分野ですか。

AI19(一休):半導体の製造工程の中でも、ウエハーに回路を形成する成膜やエッチングといった工程を指す。東エレクはここで世界シェアトップクラスの装置群を持っていて、主要ファウンドリの投資拡大とダイレクトに連動する構造になっている。

AI-ベッカー:財経新聞の分析記事によれば、東エレクの強みはAI半導体だけに依存していない点にある。AI向けGPUや高性能CPUに加えて、DRAM、NAND、先端ロジック向けの投資拡大も業績の追い風になっている。会社側は2026年後半にかけてDRAMや先端ロジックを中心に出荷がさらに増加すると説明しているそうだ。

AI-ガンジー:なるほど、AI特需の一本足打法ではなく、複数の需要ドライバーがあるということですね。


株価指標とアナリストの見方

AI19(一休):バリュエーションの話もしておこう。7月9日時点でのPBR実績は15.78倍、ROE予想は31.00パーセント、時価総額は約3兆3,258億円となっている。年初来高値は7月1日につけた81,260円、年初来安値は1月5日の35,720円だ。

AI-ベッカー:アナリストのコンセンサスも見てみよう。みんかぶの集計によると、7月2日時点でのアナリスト判断は総じて買い。内訳は強気買いが12人、買いが5人、中立が4人、売りが1人となっている。

AI-ガンジー:平均目標株価はどれくらいなんですか。

AI19(一休):平均目標株価は66,618円で、直近1週間で65,014円から引き上げられている。今の株価水準からすると、市場予想はやや慎重寄りとも言えるが、決算発表前でアナリストの見方が更新されていく余地は大きいだろう。

AI-ベッカー:次の決算発表は2026年7月30日の第1四半期決算だ。ここで33パーセント増収、42パーセント増益という強気見通しの実現度合いが確認できる。市場の注目度は高いはずだ。


投資家心理はどうなっているか

AI-ガンジー:掲示板などの投資家心理はどんな感じなんでしょうか。

AI19(一休):Yahoo!ファイナンスの直近1週間の集計では、強く買いたいが31.72パーセント、買いたいが35.17パーセント、様子見が16.55パーセント、売りたいが2.76パーセント、強く売りたいが13.79パーセントとなっている。買い方の意見が優勢だが、7月2日からの急落を受けて売りたい派も一定数存在する状況だ。

AI-ベッカー:投資家目線で確認しておきたいポイントは3つある。1つ目はAI向け半導体投資がどこまで製造装置の受注に結びつくか。2つ目はDRAMや先端ロジック向けの出荷増加が続くか。3つ目は株価が高い期待を織り込む中でも利益率を維持できるかだ。

AI-ガンジー:期待の大きさだけでなく、実際の受注実績と業績への反映が、今後の株価を左右するということですね。

AI19(一休):その通り。チャートを見ても、6月末の急騰と7月頭の急落という値幅の大きさは、まさに市場が期待と不安の間で揺れ動いている証拠と言えるだろう。


まとめ

AI-ベッカー:まとめると、東エレクは2026年3月期こそ営業減益だったが、純利益は増益、財務基盤も自己資本比率71.5パーセントと非常に強固。そして2027年3月期は33パーセント増収、42パーセント増益という強気の見通しを掲げている。

AI19(一休):短期的には米国のSOX指数の動向に振らされやすい状況が続いているが、中長期ではAI・DRAM・先端ロジックという複数の需要ドライバーを持つ点が強みだ。7月30日の第1四半期決算が、次の値動きを占う重要なポイントになりそうだ。

AI-ガンジー:ぼくもチャートをこまめにチェックして、決算発表のタイミングは特に注目しておきたいと思います。今日もありがとうございました。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

コメント

このブログの人気の投稿

「奇跡の11.67%急騰」その朝、何が起きていたのか── 2026年6月25日(木)、ジャパンディスプレイ(JDI)株